データ入力代行（データエントリー）入力作業代行サービス 株式会社イーアールエー

アウトソーシングと人材派遣は、どちらも人手不足やコスト削減に使われる手段です。「一部の業務を外部の力を借りてこなす」という共通点があります。しかし、このふたつには大きな違いがあります。今回は、意外と見落としがちな違いとそれぞれのメリットとデメリットについてお話します。

アウトソーシングは、業務を委託する会社と受託する会社が契約をします。例えば、伝票入力ならば「５日までにこのフォーマットに入力をして納品してください」と伝えます。具体的な入力方法は受託する会社の担当者に伝えて終了です。その後は、担当者が実際に作業を行うオペレーターに指示を出し、期日までに完成形を納品します。 一方の人材派遣は、業務を委託する会社と人材派遣の会社が契約を行いますが、これは人材を派遣する契約です。実際のオペレーターへの業務の指示は、委託した会社が行います。 アウトソーシングは、担当者に業務内容を説明すれば、あとは納品を待つだけです。作業に時間がかかると判断すれば、必要に応じてオペレーターを増やすこともあります。新たにオペレーターを加えた場合も業務の指示は受託した会社の担当者が行うため、業務を委託した会社の負担は増えません。

アウトソーシングは、業務を外に出して戻ってくるイメージです。一方の人材派遣は業務を外に出さず、業務を行う人がやってくるイメージです。つまり、アウトソーシングは業務を行う拠点が社外になり、人材派遣は社内になる傾向があります。 アウトソーシングは、業務によっては資料やデータを社外に出すことになるため、情報漏洩を懸念する場合は抵抗を感じるかもしれません。人材派遣は、資料やデータを社外に持ち出すことを禁じることはできますが、社内で作業を行うためパソコンやスペースの確保が必要になります。 アウトソーシングで情報漏洩が気になる場合は、委託先に情報管理体制について契約時に確認します。情報の取り扱いについては、お互いにはっきりとルールを決めておくことで漏洩リスクは最小限に抑えることができます。

アウトソーシングと人材派遣の見落としがちな大きな違いは「目的」です。アウトソーシングは、業務を期日までに完了させることが目的です。アウトソーシングは、納品の形と期日を伝えれば、あとは受託した会社が工夫をして期日までに形にします。料金も業務内容を基準として算出されることがほとんどです。 人材派遣の目的は、人の手を借りることです。料金は人数と時間で算出されます。 アウトソーシングにするか人材派遣にするかを決めるとき、目的を明確にすることでより適した方を選ぶことができます。委託したい業務がはっきりとしているならば、アウトソーシングが適しています。複数の業務を少しずつ手伝ってほしいときや機材の移動が難しいときには人材派遣が適しています。

アウトソーシングと人材派遣にはそれぞれにメリットとデメリットがあります。 アウトソーシングのメリットは、委託する会社の手間を最小限にし、コストを効率的に使えることです。業務の指示は受託する会社の担当者が行い、窓口も一本化されています。さらにコストは業務を基準として算出されるため見通しがたてやすいメリットもあります。デメリットは、委託する業務の準備が必要なことです。 人材派遣のメリットは委託する業務の準備が必要ないことでしょう。業務を行う人がやってくるため、その場でやってほしい業務を随時指示することができます。ただし人材派遣は行える業務に制限があるため注意が必要です。デメリットは、やってくる人の能力に差があることです。スキルが高い人がやってくれば短時間でも効率的に業務は進みますが、スキルがない人がやってきた場合は予定通り業務が終わらずコストがかさむ可能性もあります。 アウトソーシングと人材派遣には、意外な違いが隠れています。ふたつのメリットとデメリット、そして目的の違いを意識して使い分けるといいのではないでしょうか。